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出会うこと巡ること・・・秋蟬(佐藤)

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都心からずいぶん離れたところに、私の最寄りの駅があります。ホームに蝉が降ります。朝露の中、青く淡い緑色の生まれたばかりのセミを草むらに戻したのは7月か?夏の始まり。この草むらから先の高架を渡ればあっという間に駅改札口に続いています。風が渡る明るい駅ホームは清しい。やがて8月末になると、駅ホームや高架道道には蝉が降る。

今年の7月8月9月。わたしの周りで休みなくいろいろな事がありました。

ジャコメッティ、荒木経惟、宮崎進、清宮質文、レオナルド・ダ・ヴィンチを見る。ある画廊では「山口長男の絵をみたいなら小平市中央公民館にあるよ」と教えてもらいました。

9月21日。朝早く、花巻から五輪のお墓の写真がメールで送られて来る。有り難い事でした。
9月22日。「今、いのちがあなたを生きている」という言葉がわたし中に入って来ました。

宗教ではありません。魂しいやいのちの世界というのではありません。上手く言えません。創りたいかたちの事です。私の中に、まことの、沁みあふれてくるかたちを求めたいというのがあります。私は自然や人をかりて、さらに心の奥というか空間を求めたいのがありです。止まると動き出すあり様です。

夜、教室の帰り、踏まれてペシャンコになった蝉のからだを見ました。その側には、バタバタと動く蝉が居ます。私の手の中に運んだら一度こう高く鳴きました。弾け飛んで行けと思いました。家まで離れないでいる蝉。部屋のテーブルに置いたら次の日すがたを消しました。

それから二日後か?部屋アトリエの壁に取り憑いて動かない形が浮かび上がりました。かたちを見ていると人間も蝉もいのちは風のように水のように流れていると思いました。

今、私はそれを払うことができません。蝉のかたちは地球人生を潔くさまよい、まるで“入定”し、とどまったかたちと思いました。身体といのちを感じさせてくれています。

佐藤

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佐藤比呂二 2017/10/05 21:37

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